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『OODA LOOP 次世代の最強組織に進化する意思決定スキル なぜ、現場で成果をあげる組織は、PDCAではなくOODAを使うのか?』毛玉問題
理解可能な未来(=顧客or敵の心理状態)への集中→末端の主導性の向上→機敏性の向上

戦略はもっと多くのことを要求する。そもそもすべての可能性について計画を立てることなど可能なのだろうか。各シナリオは、さらに10個の未来シナリオを示唆し、点と矢印からなる蜘蛛の巣に包まれてしまい、そこから消して逃れることができなくなる。

毛玉化した計画の下では、組織は身動きが取れなくなる。計画の全容を把握できる人間はいなくなる。末端に至っては命令を聞くだけで精いっぱいになる。自主性は損なわれる。
綿密な計画を立てること自身が計画の価値を損ねる。もたもたしているうちに状況・環境が変化し計画の前提条件が満たされなくなる。

 
理解可能な未来に集中することで組織の機敏性を保つことができる。複雑で、理解不可能な、毛玉化した計画は立てない。
集中すべき理解可能な未来は、ビジネスでは顧客の心理状態になり、戦争や競争においては敵の心理状態になる。
「どの顧客にどのような心理状態になってもらうか」は、末端でも理解が容易だ。どんな計画よりも理解に必要な前提条件が少ない。技術的知識やビジネス的知識の要求が少ない。
心理状態に集中するべき顧客は、会社のトップが望ましい。考えるべき人数を少なくできる。理解がさらに容易になる。戦争でも意思決定機関を攻撃するのは常套手段だ。
実際にアプローチするのが顧客会社の末端であっても、トップの心理状態に集中した状態でアプローチする。
「どの顧客にどのような心理状態になってもらうか」を定めたうえで計画を立てれば、シンプルになる。計画の枝刈りができる。シンプルな計画は理解も変更も容易。