t_wの輪郭

Feedlyでフォローするボタン
visionV2MOM
『「惰性でやっている」「ビジョンはない」 30年続くソフトウェア稼業「秀丸」がいまも最前線に立ち続ける理由』理解可能な未来(=顧客or敵の心理状態)への集中→末端の主導性の向上→機敏性の向上テックビジョンビジョン・ミッション・バリューカルチャー = ミッション・ビジョン・バリュービジョンと顧客のギャップ粒度の大きい仕事がどうも苦手だ

粒度の大きい仕事がどうも苦手だ。何をやるか決めるところからやらないといけない。突き詰めて考えてしまうと「何もかも価値が無いのだから、やる必要があるものはない」という結論になってしまう。職場の偉い人が言うには、野心が無いとだめらしい。いわゆる「ビジョン」と言い換えてもいいだろう。

正直なところ、成し遂げたいものはなく、知識欲だけがある。プロジェクトにしても、知識を実際に使ってみてどうなるかに関心がある。失敗は怖いが、成功させたいという気持ちがあまりない。あくまで私は情報の摂取者なのだろう。

言われたことだけしていたいものだ。

しかし、このままでは職場で私の存在意義がなくなる。仕事がなくなれば生活が危うい。変化しなければいけない。情報の摂取者としての特性・欲求を、粒度の大きい仕事に生かす必要がある。

戦略はもっと多くのことを要求する。そもそもすべての可能性について計画を立てることなど可能なのだろうか。各シナリオは、さらに10個の未来シナリオを示唆し、点と矢印からなる蜘蛛の巣に包まれてしまい、そこから消して逃れることができなくなる。

毛玉化した計画の下では、組織は身動きが取れなくなる。計画の全容を把握できる人間はいなくなる。末端に至っては命令を聞くだけで精いっぱいになる。自主性は損なわれる。
綿密な計画を立てること自身が計画の価値を損ねる。もたもたしているうちに状況・環境が変化し計画の前提条件が満たされなくなる。

 
理解可能な未来に集中することで組織の機敏性を保つことができる。複雑で、理解不可能な、毛玉化した計画は立てない。
集中すべき理解可能な未来は、ビジネスでは顧客の心理状態になり、戦争や競争においては敵の心理状態になる。
「どの顧客にどのような心理状態になってもらうか」は、末端でも理解が容易だ。どんな計画よりも理解に必要な前提条件が少ない。技術的知識やビジネス的知識の要求が少ない。
心理状態に集中するべき顧客は、会社のトップが望ましい。考えるべき人数を少なくできる。理解がさらに容易になる。戦争でも意思決定機関を攻撃するのは常套手段だ。
実際にアプローチするのが顧客会社の末端であっても、トップの心理状態に集中した状態でアプローチする。
「どの顧客にどのような心理状態になってもらうか」を定めたうえで計画を立てれば、シンプルになる。計画の枝刈りができる。シンプルな計画は理解も変更も容易。