個人知識管理サービスは商売にならない
[増井俊之.icon]
個人的には、商売になるレベルじゃないと思っています
一部の人にしかウケないと思いますし、実際ウケてないと思います
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個人的には、商売になるレベルじゃないと思っています
一部の人にしかウケないと思いますし、実際ウケてないと思います
収益性・知名度という観点では、PKMSにおけるページ数は意味のない尺度となる。
Scrapboxのページ数が日本版のWikipediaを超えても、知名度はそれほど上がったとは言い難い。データとして、Scrapboxの推定訪問者数は2022年2月16日から2022年11月16日までで増加していない。ScrapboxはWikipediaの推定訪問者数の1/6だ(PKM関連のSimilarWebデータ)。Google TrendsのデータでもScrapboxの検索量は横ばいとなっている。体感としてもWikipediaは様々な人に通じるが、Scrapboxは通じない。
上記より、知名度という観点では、PKMSにおけるページ数は意味のない尺度といえる。
また、商売になる・ならないという観点では、WikipediaとScrapboxでは収益構造は異なっており、そのうえで検索量・推定訪問者数が少ないにも関わらず、Scrapboxは儲かっているといわれているため、これについてもPKMSにおけるページ数は意味のない尺度といえる。
Scrapboxが伸び悩む一方、Notionの伸びが著しい。
2022年6月16日~2022年11月16日の5ヶ月間で、推定訪問者数は20%増加している。
Google Trendsのデータでも、2020年12月にNotionはGoogle Keepを検索量で上回っている。ちなみに日本での検索量のデータとなる。
Notionはその多機能さのために理解できる人が限られると思われたが、それでも多くの人に受け入れられている。すなわち、「少機能で高機能」よりも「多機能で高機能」の方が、利用者にとっては使い始めやすいのかもしれない。
少機能で高機能は抽象的な機能になりやすく、初めから高い理解力を要求するが、多機能で高機能は具体的な機能になりやすく、利用者が理解の階段を上りやすいといえる。
先行事例を考えても、きわめて多機能で難解な機能も持つExcelであっても多くの人に使われている。