理想のプロジェクトマネジメントツールには当然に知識管理機能が融和的に内包される。
タスク・メモ・ドキュメントが同一の機構で扱えると良い。
PERT図の作図で検索すると手書きの作図ツール推してきやがってこの野郎ってなる。
単身者が引っ越すだけの超小規模プロジェクトでさえ60個のアクティビティが発生するのに、手書きでPERT図を保守できるはずがない。
線表による「やべぇ」はプロジェクト要員が少数なら感覚的あるいは定性的で良いのだが、人数が多かったり定量的な説得が必要になるなら、やり方を変える必要がある。
三点見積もりを行い、ベータ分布に基づいて「いつ」「どれだけの確率で」プロジェクトが達成されるかを求めることができる。
このあたりになってくると線表ではなくPERTに属するものになってくる。しかし、フリーのソフトウェアにてPERTを行えるものを寡聞にて知らない。有償ならなにがしかあるだろうが、金が出せないならExcelでなんとかするしか無い。しかしExcelには「数式の汚損がしばしば発生する」「PERT図の自動作図が困難」「図から直接入力できない」といった問題がある。
MacbookとAppleにお布施するやつほしい。
なぜ欲しいかというとiPadアプリを作りたいからです。
線表を引くアプリ作って1本1000万円で売りたい。
このようにプロジェクトマネジメントツールの「更新が容易でなく手間がかかる」場合、プロジェクトの計画立案・計画修正 の 質・頻度の低下を招く。プロジェクトを立案する際に比較検討試行できる回数が減る。あるタスクについて変更があったとしても1週間毎などにバッチ化されて更新が遅延し、古い情報に基づいてプロジェクト全体の期間と経済性が計算される。プロジェクトあるいはタスクの経済性が正確に把握できなければ誤った投資判断を招く。誤ったタスクの短縮にリソースを投入してしまう。「プロジェクトの停止」という重大な判断が遅れ、リソースの開放が遅れ、リソースの費用が増大する。
車を運転するとき、時速計に「1時間前の時速」が表示されたらどうだろうか?速度超過で罰金を取られるだけならまだしも、致命的な事故の発生原因となる。熟達した運転手ならば外の景色の流れから速度を調整できるだろうが、熟達したマネージャーは希少リソースとなる。社内で推進できるプロジェクトがマネージャーの数によって制限される。素人であっても立派にプロジェクトを管理できれば、せめてやべぇときにはやべぇとエスカレーションできれば、社内で推進できるプロジェクトの数が増える。プロジェクトを単発銃から機関銃にしなければ他社に勝てない。
ただでさえプロジェクトは未来のことを扱うが故に不確定要素が付き纏う「霧の戦場」だ。集約され適宜更新される情報によって理想的ではなくとも妥当な意思決定ができたならば、霧をツールが少しなりとも晴らすことができたなら、これほど「金」になる技術は無いだろう。
しかし「良い意思決定」の経済性を定量的に計測するのは困難だ。事前にも事後にも「良いプロジェクトマネジメントツールがあればプロジェクトの期間がX%になる(なった)」というのは見えない。『チェンジ・ザ・ルール! なぜ、出せるはずの利益が出ないのか』においてもERPの「企業全体の経済活動を一元的に把握できる」という利点から「利益」を導き出すのに苦労している様子が描かれている。故にプロジェクトマネジメントに対しては費用が掛けられず実質無料のExcelが頻用される。